社員研修の効果を増大させるための事前準備

社員研修/教育
社員研修/教育

ここでは社員研修の効果を増大させるために、知っておきたいこと、事前の準備として何をするべきかについてご説明します。

仕事に必要な3要素を理解する

 そもそも仕事をするには様々な要素が必要ですが大きく分類すると次の3つに分かれます。

①仕事の適性(その人本来の価値観や素直さ、努力するなどの基本スキル)
②知識(仕事をする上で知っておく必要のある基本情報)
③技術(仕事の回数に比例するもの、上達には時間がかかるもの)

この要素の中で、②知識、③技術はトレーニングによって明確に強化をすることが出来ます。しかし、①の仕事の適性は、社員が皆さんの前に表れる以前から、習慣として身に付けていることなので、多少の社員研修や社員教育では変えることが出来にくいです。 

例えば、部下の机が汚いので整理整頓するように何度も指導しても、治らないというケースがあります。このような場合は、指導の仕方が問題なのではなく、部下を取り巻く生活環境によって、習慣化されていることが表れているのです。

この長年蓄積された習慣を変えるには、習慣を身に付けたのと同じくらいの年月がかかると言われます。

もし、社員の価値観や素直さを変えたいと考えるのであれば、継続的に長期的に関わるよう計画をして実施します。

ビジネスマッスルをトレーニングで鍛え、成果が表れやすいのは技術です。技術とはモノを作ることだけでなく、電話応対や、接客も技術です。

知識習得→技術習得の順番で社員研修はする

しかし、技術を習得するには知識が必要です。人は認知された出来事(知っていること)を頼りに行動します。

 例えば、「電車に乗る」という行動も、1度でも誰かと一緒に電車に乗ったことがあれば

・切符を買う
・改札に切符を通す
・乗り場を確認する
・電車に乗る

という行動の情報があるので、それを頼りに動くことが出来ます。

 しかし、初めて誰にもサポートされずに「電車に乗る」という場合は、直ぐには行動できません。まずは、周囲の様子を見て、動きを知ってから行動します。

 ビジネスでも同じで、知らない事は動きようがありません。そこで、社員研修や社員教育を行う場合は知識→技術の順番で行います。

知識習得とは

ビジネスの知識とは、業務をする上で知っておく必要のあるものです。

例えば、用語、仕事の流れ、作業手順や段取り、書類の書き方などです。この知識は1度か2度、指導者からレクチャーを受けた後は、自分で学ぶようにしていきます。

技術習得とは

知識の習得が出来たら、その内容を即実施させ、技術が習得できるようにさせます。

例えばカウンター業務の流れや応対の仕方をレクチャーしたら、その日の内にカウンター業務を担当させます。

しかし、カウンター業務といっても色々ありますよね。

 例えば、整骨院のカウンター業務の場合であれば

・お客様のご用件を伺う
・ご予約の確認
・ご予約の方であれば施術のご案内
・初めての方であればサービス内容の説明と顧客情報の記入
・次回来店の予約を受け付ける
・利用状況のデータ登録
・カルテの管理

など業務は多様にあります。これらを全て一度に教え込もうとするのではなく、段階的に徐々にできるようにしていきます。

 その為には次の図のように、自社の業務はどのような仕事によって構成させているのか、仕事の始まりから終わりまでの一連の仕事を洗い出します。

効果的な社内研修のためには仕事の流れを見える化

例えばWeb制作に関する仕事をしている会社の場合

このように自社における仕事に関する一連の流れを明らかにします。

仕事を分解し、工程を考え、整理する

次に、この流れを支える、小さな仕事を整理します。

例えば、Web制作の流れの中にあった、「依頼内容の提案(資料作成)」をするにも、細かな仕事が存在します。

その仕事は、簡単な仕事から経験を重ねないと出来ない仕事が混在します。

もし、部下にこの仕事をできるようになって欲しいとしたら、下の図のように①~⑦のように、仕事を簡単なこと(基本的なこと)から、経験が必要な事の順番で教えたり、社員研修、教育をさせるように設計します。

①Web制作の基礎知識がある
②指導者に習い自社の業務における制作の仕方を学ぶ
③お客様との打ち合わせに同席し業界用語を理解する
④議事録などを作成し、作業全体の流れを理解する
⑤提案の仕方、資料の作り方を学ぶ
⑥部分的に作成資料を担当し作り方を習得する
⑦全ての資料を自分で作る

社員研修、教育を行う前には、このように自社の業務はどのような仕事によって構成されているかを把握しておく必要があります。

 小さな会社であれば、経営者が考える必要がありますが、中々このような整理をする時間が作れない場合があります。そのような場合は、最低限、自社における仕事の流れだけは整理をしておきましょう。