なぜ社員研修、教育をしても業績が変わらないのか

社員研修/教育
社員研修/教育

ただ、社員教育や社員研修をしただけでは、会社の業績が持続的によくなっていくことということはなかなかありません。社員教育や社員研修が効果がないということではもちろんありません。

社員教育、社員研修について会社、経営者が捉え方を間違えているため、それらの効果を引き出すことがうまくできていないことが原因としてあります。

ここでは、効果を生み出す社員教育、社員研修についてご説明していきます。

なぜ社員研修、教育をしても業績がよくならないのか

多くの経営者は、業績が思うように上がらなかったり、利益が少ない状況になると、業務改善と、社員に対して教育が必要だと考えます。

 でも、社員研修や教育をしたところで、業績は改善されませんし、利益も増えません。

 なぜなら、多くの企業で行われる社員研修、教育は、社員の能力が発揮できるような仕組みになっていないからです。

「教育」という字は「教える」と「育む」という2つの意味が含まれています。

「教える」とは指導する側の行動です。多くの指導者は既に知っていることを、知らない相手に伝えることを「教える」と思っています。よって社員教育は「教える」に力を入れた取り組みが殆どです。

しかし、人は教わっただけでは、出来なかったことが出来るようにはなりません。

例えば、水泳を例にすると泳ぎ方を教わり、泳ぐ方法を知っても、繰り返しトレーニングをしなければ、自分で泳げるようにはなりません。

仕事に対することも同じです。「教える」だけでは、仕事のスキルは部下の身に付きません。社員教育は「教える」こと以上に、部下が自らできるようになるための「育む(トレーニング)」の仕組みを作ることが重要なのです。

社員教育では育たないビジネスマッスルのトレーニングが重要

近年、スポーツ選手やダイエットをする人の中で、インナーマッスル(身体の深いところに位置する深層筋)の鍛え方が話題になっています。インナーマッスルを鍛えることで、筋肉が活性化されると、基礎代謝量がアップし、身体の動きがスムーズになり、運動効果が上がると言われています。このインナーマッスルを鍛えることは、指導者が指導するよりも、自分で繰り返しトレーニングを行わないと効果が表れません。

この考え方は、ビジネスにおいても同じです。

例えば入社間もない部下に、電話応対の仕方を1度教えたからと言って、直ぐにスムーズな電話応対が出来るとは限りません。社内でよく使う電話応対の会話をシナリオにして教えても、お客様はシナリオ通りに話してくれるとは限りません。電話応対という業務には、次の5つのビジネスマッスルがあります。

①電話のやり取り、全体の流れが理解できている
②社内人物の顔と名前が一致している
③状況に応じた言葉遣いが出来ている
④相手の話を聞き取ることが出来る
⑤相手の会話をメモが取れる 

①と、②は教えることが出来ますが、③~⑤は部下自身が取り組んで、強化していくものです。

このような業務がビジネスマッスルです。ビジネスマッスルに該当する業務は、教わったからできるものではなく、部下自身が自らトレーニングをして強化していくものです。電話応対に限らず、接客の仕方、施術の仕方、事務作業、パソコン操作、プログラム開発の技術、専門知識の構築など、指導者が「教える」業務には、必ずそれを支えるビジネスマッスルが存在します。

このビジネスマッスルは教えただけでは出来る様にならないのです。部下自らが、教わったことを繰り返し実施するトレーニングが重要です。

 この教えることの構図と、ビジネスマッスルを鍛えるトレーニングがセットで理解をされていないと、社員教育や社員研修で結果として社員ができるようになるということを実現することはできないのです。

社員教育や社員研修にとても目が向きがちですが、それらで教わったことをできるようにしていくトレーニングをしっかり用意していくことが重要になります。