小さな会社の組織づくり 社員1人でも組織化する理由

未分類
未分類
そもそも組織とは

組織という言葉を広辞苑で検索すると次のような意味が出てきます。

①組み立てること。組み合わせて一つのまとまりを作ること。

②織物で緯糸と経糸とを組み合わせること。

③〔生〕(tissue)ほぼ同形・同大で、働きも似通った細胞の集団。

④(organization)ある目的を達成するために、分化した役割を持つ個人や下位集団から構成される集団。                           

出典:広辞苑

ここでお伝えしたい「組織」とは

「ある目的を達成するために、分化した役割を持つ個人や下位集団から構成される集団」

についてです。

しかし、

①組み立てること。組み合わせて一つのまとまりを作ること。

②織物で緯糸と経糸とを組み合わせること。

という意味合いも含まれます。

ビジネスで組織づくりといわれると、数十人以上の社員がいる会社が行う事だと思われがちです。

しかし、自分に仮に1人の人だとしても、他の人と仕事を一緒にするのであれば、その仕事がスムーズに進むようにルールを決めたり、役割を決めます。

仕事は1人ひとりで完結するのではなく、織物のようにお互いに関わり合い、一つのモノを作り上げますので、上記の意味合が全て含まれることが「組織」といえるでしょう。

しかし、この意味合いの説明だけでは、今一つ「組織」についての理解が深まりません。

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』では組織を次のように説明しています。 

社会科学における組織(: organization)は、共通の目標を有し、目標達成のために協働を行う、何らかの手段で統制された複数の人々の行為やコミュニケーションによって構成されるシステム」        出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

共通の目的(目標)を達成するために複数の人が集まる集団という点は同じですが、次の4つが先ほどの組織と異なる点です。

 ①目標達成に為に協働すること

働いて目標を達成する人の集まりであること

②何らかの手段で統制されていること

働くことにルールや制約があること

③コミュニケーションによって構成されていること

他の人との関わり方はコミュニケーション(相互理解)が使われて構成されていること

④システムであること

協働や統制やコミュニケーションはその場の場当たり的な行為ではなく、体系的に整った状況であること

目的達成の為に共に働く人がいるのであれば、それはすでに組織の要素があります。

小さな会社であっても「ある目的を達成するために、分化した役割を持つ個人や下位集団から構成される集団」であり、「働くことにルールや制約があること」「コミュニケーションによって構成されていること」「システムであること」が満たされていれば、組織を作ることができます。

小さな会社の組織づくり

組織を作るには4つの要素があります。

1.共通目的を持つ

経営者と社員が共通の目的を持っていること

01組織クラウドでお伝えしているKGI(Key Goal Indicator:重要目標達成指標)の設定です。

 組織化をするには「何のために」「何を目指す」という共通の目的が必要です。

これは経営者1人であっても社員が数名いても、ビジネスをする上で欠かせない要素です。

2.何らかの手段で統制されていること

自分以外の人と働くには信頼関係を築くことが大事です。

信頼関係を作るには意識を合わせ、お互いの行動を把握するために、いくつかの約束事をします。

・何を目指して仕事をするのか

・いつまでに、だれが、何をするのか

・仕事・責任の範囲はどこまでとするのか

このような約束をすることで、仕事はスムーズに進みます。

これを口約束とするのか、書面(雇用契約、就業規則、業務委託契約書 など)で示すかでも信頼の度合いが異なります。

どんなに親しい方々と仕事をするのであっても、お互いの意識合わせ、行動把握が行えるように統制を整えることが大切です。

3.コミュニケーションによって構成されていること

コミュニケーションはお互いに意志の疎通をはかり、相互に理解が出来るように取り組むことです。

この関わりの中で行われていることが情報共有です。

お客様からのご意見やご要望、仕事の進捗報告など仕事に関するさまざまな情報を漏らさず共有し相互理解に至るように取り組みます。

小さな会社は情報共有を口頭で済ませることが多いです。

口頭で伝える情報は消えてなくなり、後で確認することができません。

これでは相互理解を図ることが難しいです。

伝える側、受け止め側の双方でお互いにわかり合えるようにするには、「情報を残す」取り組みが必要不可欠です。

人が少なく、仕事の内容が多い会社であればあるほど、情報の蓄積に工夫をしましょう。

この工夫ができていないと育成に時間が取られたり、伝達ミスによるクレームが発生します。

クレーム対応ほど、ムダな時間はありません。

このような時間を軽減するだけでも、仕事の効率は格段に上がります。

クレームの最大の予防は情報の蓄積と、お互いの解釈に相違がないかのすり合わせです。

参考までにクレーム防止行動をご紹介します。

 

【クレーム防止行動】
・各自の仕事は必ず全社スケジュールに入力をする・1日の業務内容は日報に記入し、全社員で回覧する・状況に応じてミーティングを実施し、意識合わせを行う

不明点や懸念事項がいか、ミーティングで必ず確認し意識合わせをする

この時、必ず議事録を作成し、話の内容は後で見ることができるようにする

コミュニケーションを「会話」と捉えるのではなく、「情報の共有」と捉え、その為の工夫をしていきましょう。

4.システムであること

小さな会社の経営者の方で、「システム」という言葉を聞くと、非常に大掛かりな取り組みをイメージ化されることがあります。

「システム」とは体系(ルールに沿ってのまとまり)になっていることです。

小さな会社でも仕事の役割が分担されており、いつまでに、誰が、何をするというルールが存在し、それに沿って仕事が進められているのであれば、「システム」として形ができていることです。

このように整理すると、小さな会社でも既に組織の機能を持っている会社が多いはずです。

改めてあなたの会社の状況を確認してみて下さい。

既に組織として形ができているかもしれませんね。

小さな会社が組織づくりをするメリット

小さな会社が組織づくりをする最大のメリットは短期間で倍成長できることです。

01組織クラウドでは倍成長する要素に「KGI(Key Goal Indicator)重要目標達成指標」「KPI(Key Performance Indicator)重要(主要)業績評価指標」「KFS(Key Factor for Success)重要な成功要因最重要プロセス」が必要だとご紹介しています。

組織づくりに取り組むとKGI、KPI、KFSの全ての要素を含めることができます。

組織づくりの第一ステップは「共通目的を持つ」でした。

共通目的は経営理念の実現に紐づきます。

この経営理念を実現するために、今期は何を目指すのか、今月どのような仕事をしてどのような売り上げを目指すのか、KGIを設定します。

このKGIが共通目的となり、経営者、社員は個々の仕事をしていきます。

仕事はさまざまな特徴を持っています。

その特徴ごとに細分化することで、役割分担が行いやすくなります。

1.役割分担

小さな会社は人数が少なく、多くの異なる業務を兼務して行っています。

しかし、自社の仕事はどのような特徴を持った仕事が存在しているのか、把握し整理しておくことは、とても重要です。

例えば社労士事務所を経営されている場合

次のような業務が生じているとします。

①就業規則など労務環境を整える相談
②就業規則や雇用契約書の作成業務
③助成金活用に関する相談
④助成金を取得するための書類作成
⑤顧客管理と事業PR業務(HP、メルマガ発信)
⑥入金や資金状態を把握する業務

この業務は4つの特徴に分類することができます。

①一般的に社労士の方が行う業務

専門的な知識がないと行えないことが多い内容です。

この業務を行うのであれば専門の資格が必要になります。

②③④は社労士の指示があればできる業務

専門的な資格は不要ですが、文書作成のスキルを使います。

⑤は業務をPRし、顧客の維持や獲得をする営業的な要素の業務

メルマガやホームページ、SNSを使って情報発信することが増えているので、誰でも行える仕事のようなイメージがありますが、文書作成や定期的なルーティン作業が生じるので、粘り強く丁寧な仕事が求められます。

マーケティングやプレゼンテーションスキルがあると更にこの業務に取り組みやすいでしょう。

⑥は財務関連の仕事

数字の計算や分析などのスキルを使います。

このように小さな会社でも、いくつかの特徴的な仕事に分けることができ、それぞれに役割が存在します。

この役割ごとに、目指すものがKPIであり、KPIを達成すために取り組む仕事のプロセスがKFSです。

KPIもKFSもKGIの達成に取り組むことです。

自分の役割だけ果たせばいいという事でなく、どのような時に、お互いをどのように支援し合うかを予めルール化し、全社的に仕事の支援が行えるようにします。

例えば、⑤の顧客獲得でメルマガやSNSで情報発信する時は、専門的なことや助成金などの情報発信がお客様には喜ばれるでしょう。

情報発信する際は、①②③④の業務をしているメンバーと連携して、どのような情報を発信するか予め相談しておくと、お客様に喜ばれる情報が発信できます。

更に、予め⑤と情報発信する内容を相談しておくことで、お客様の相談に乗る時の参考情報になったり、お問合せの時に説明がスムーズに行えるなどの相乗効果を生むことができます。

システムとして体系的に整えるには、コミュニケーションの要素が欠かせません。

あなたの会社では、どのようなコミュニケーションが存在し、お互いに支援しているのか再確認してみてはいかがでしょうか。

 2.社員の変化

小さな会社が組織としての形が整うと、社員にも変化が生じます。

この点も組織づくりのメリットといえるでしょう。

社員に生じる変化には次のようなことが挙げられます。

①社員が主体的に行動する

業務内容や業務範囲を明確にすることで、上司の指示がなくとも自分で仕事を組み立てて実施できます。

指示待ちだった社員が自ら主体的に行動するようになります。

②クレームやトラブルが減少する

KGI、KPI、KFSを意識し、いつ、誰が、何を、どこまでするという情報共有をするようになると、全社的に仕事の進捗が把握しやすくなります。

担当者が気がつかなくても、周囲が仕事の進捗を警告したり、フォローすることで、クレームやトラブルを未然に防止することができます。

③お互いに助け合う(貢献意欲)風土ができる

お互いに仕事の進捗が把握できれば、仕事のフォローも計画的に行えます。

会社全体として仕事を捉えることもできるので、お互いに助け合う風土作りにも繋がります。

④指揮命令系統を作りやすい

小さな会社は経営者が指揮命令を出します。

それゆえ、社員が増えていくと、誰がどこまで仕事の責任を負い、どこまでが自分の仕事なのかわからなくなり、全て経営者の指揮命令通りと考え、指示待ちになりがちです。

しかし、KPI、KFSが明確であれば、社員が増えた時、どの役割を担うために、誰の所に配属するか簡単に判断することができます。

仕事を役割で細分化しておくと、多忙になった(成長してきた)仕事が何か、すぐ把握できます。

その部分を増員するのか、外部に出すのかは経営判断になりますが、もし増員するのであれば、今まで仕事をしてきた人がリーダー、その下に新たな人員を配置するという構造で考えると組織化がしやすいです。

指揮命令については諸説ありますが、望ましい指揮命令はリーダー1名に対して部下3人を単位に考えます。

指揮命令の流れも

・経営者はリーダーに情報を伝達する

・リーダーから部下へ情報を伝達する

という、情報伝達の範囲も予め整えておけば、指揮命令もスムーズに行えます。

このように、小さな会社でも組織化することで多くのメリットが生じます。

小さな会社の組織づくりでの留意点

私は、小さな会社の経営者の方々に組織についてお話をする機会があります。

企業ごとのコンサルティングも行いますが、経済団体や自治体の依頼でセミナーとしてお話しすることもあります。

セミナーで「組織」についてお話をする時、10~20%の割合で次のようなお話をされる経営者の方がいらっしゃいます。

・組織化するほど人がいない

・分担するほど仕事がない

・指揮(指導)する人材がいない

・仕事が任せられる人材がいない

・自分(経営者)で大体のことができるから、組織化の必要がない

このようなお話をされる経営者の方に、次のような質問をします。

・会社の方針を示す経営理念はありますか?
・経営者と社員の方は、お互いに協力する意思をもって仕事をしていますか?
・仕事がスムーズに進むようにコミュニケーションを取り情報交換をしていますか?

このような質問をすると「これはやっている」とおっしゃいます。

つまり、組織を「システム」と捉えていると、割り振るほどの人や仕事がないから無理と考えますが、「同じ目的に向かう取り組み」と考えると「やっている」と思うのです。

組織は仕事をスムーズに行うシステムです。

そのシステムは人数で考えるのではなく、仕事の役割と関わり方で考えます。

仕事の役割と関わり方には、大企業も小さな会社もありません。

あなたの会社が倍成長し、仕事がスムーズに進むようにするには組織づくりが欠かせません。

しかし、小さな会社が組織づくりをすると次のような現象も現れます。

1.指示待ち社員が現れる

役割分担をすることで、自主的に仕事をする人がいる一方で、指示待ちに徹する社員も出てきます。

それは、情報共有をするために作成したルールが、その社員にとっては「窮屈」に感じたり、「圧迫」に感じるからです。

このような場合、社員は主体的に行動ができません。

特に「窮屈」や「圧迫」を感じた社員は、常に上司や経営者の顔色を見ながら仕事をするようになるので、質の良い仕事ができなくなります。

2.指導者が指導しなくなる

小さな会社は経営者と社員の距離感が近いです。

指揮命令系統を定めているにも関わらず、経営者がリーダーさんの伝達する情報を、直接末端の社員に伝えたり、指導するとリーダーのモチベーションが下がります。

これはリーダーを飛び越えてしまったことで、リーダーの存在意義が削がれてしまうのです。

情報伝達の範囲を決めたのであれば、どのような状況でもその範囲を守っていくことが大切です。

この2つの状況は、社員の役割に対する理解不足や、信頼関係の喪失によって生じます。

このようなことが生じた場合は、コミュニケーションの取り方を確認しましょう。

お互いに理解が出来ていない状況があると、このような現象が生じやすいです。

組織を作ったのであれば、組織としての関わりを忘れないようにしましょう。

まとめ

組織を作ることは、小さな会社にとっても多くのメリットがあります。

仮に社員が1名の会社でも自社の仕事について役割を分け、仕事の範囲を明確にしているのであれば、それは組織の形になっています。

その後、社員が増えた時の配属や指揮命令系統を定めることで組織づくりができます。

もし、組織づくりの取り組み方や、何から始めたらよいか迷われる方は、是非01組織クラウドご利用下さい。

組織図を作るツールを始め、KGI、KPI、KFSを作成するさまざまな支援機能があります。

是非一度お試し下さい。