そもそも「業務効率化」とは何か?
会社、チーム、社員の仕事の「見えないこと」や「属人化」により無駄な時間、無駄な作業、無駄なお金など無駄の多いぜい肉だらけの会社になっていませんか?
こうした無駄は、「業務効率化」をすることでどんどん解消していくことができます。
「業務効率化」とはそもそも何でしょうか?文字通り、「業務」を「効率化」していくことですが、つまり業務における無理、無駄、ムラをなくして生産性を向上させることだと言えます。
では、業務における無理、無駄、ムラとは具体的に何なのか?例えば、以下のような状況はありませんか?
業務の「無理」
「ただでさえ今月納期の案件で一杯いっぱいなのに、このタイミングで今月締め切りのタスクを新たに指示された。。絶対無理だ。。」
業務の「無駄」
「お客様のサービス活用説明で毎回30分使って個別でご案内しているけど、いつも同じ説明ばかりしているな。。これって動画を見てもらうだけで良いのではないかな。」
業務の「ムラ」
「同じ仕事のアウトプットがAさんとBさんとで大きく違う。これでは先方がアウトプットを見た時チグハグで混乱してしまうのでは。」
以上が、業務における無理、無駄、ムラの一例です。
あなたの会社でも心当たりはありませんか?
このような業務における無理、無駄、ムラをなくしていくことで、業務を効率化して生産性を高めていくことが重要です。
ただ、「業務効率化と言っても具体的に何から始めれば良いのか?」と思われる方も多いかと思います。
この記事では、業務効率化すべきチェックポイントと、具体的に弊社がどのように業務効率化を行っているのか事例を交えてご紹介いたします。
業務効率化のメリット
業務効率化とは、業務の無理、無駄、ムラをなくして生産性を向上させることですが、業務効率化によって以下のメリットが得られます。
会社の士気が上がる
業務の「無理」がなくなることで、社員が過度な負荷を感じることなく、やりがいを持って業務に取り組むことが可能になります。
それによって、会社全体の士気が上がります。
会社の組織風土はダイレクトに生産性に影響しますので、とても重要です。
コストカットできる
業務の「無駄」がなくなることで、それまで無駄にかけていた労力、時間を大幅に削減=コストカットできます。
会社の利益を増やすためには、一番簡単なのがコストカットです。
なぜなら、今までやっていたことをやめれば良いだけだからです。
コストカットが大幅に進むことで、会社が利益体質になります。
クオリティ向上
業務の「ムラ」がなくなることで、一つひとつの仕事のクオリティが標準化されます。
標準化されるのは良いことで、クオリティが担保されるということです。
社員一人ひとりの仕事のクオリティが上がるということは、会社としてのアウトプットのクオリティが上がるということです。
業務効率化チェックポイント
それでは、業務効率化を具体的にどこから進めていけば良いのか、以下のチェックポイントに従ってチェックしていきましょう。
以下のチェックポイントは、業務効率化に悩む会社組織でよく発生する疑問です。
以下の疑問を社員は抱いていないか?チェックしていきましょう。
この会社、チームのゴールや戦略って何だっけ?
会社、チームのゴールや戦略を社員一人ひとりが理解していないと、
「なぜその役割なのか?」「なぜその業務をやるのか?」が分からず、そもそもモチベーションが上がらないし、視点がズレたアウトプットとなってしまいます。
また、上記疑問に対してその都度答えていたら、社長や上司の時間がもったいなく、大きな無駄です。
会社、チーム、社員個人の目標って何だっけ?
社員が自身の目標は最低限理解しているかと思います。
しかし、会社、チーム、他の社員の目標を全て言える社員は少ないでしょう。
社員の目標は、会社やチームの目標から逆算した目標であるべきです。
ですので、社員一人ひとりが自身の目標だけしか理解していないと、なぜその目標を目指すかが分からなくなり、結果的に生産性が落ちてしまう要因となります。
これは無駄です。
会社、チーム、社員個人の目標という全体感を理解した上で自身の目標を認識することで、社員一人ひとり責任感、危機感を持って業務に取り組めるようになります。
目標の進捗ってどうなっているっけ?
社長、上司が部下の仕事の進捗をいちいち確認することが無駄です。
目標の進捗を上司が聞かないと確認できないことも無駄ですが、部下本人も自分の進捗を管理できていない場合があります。
これはとても悪い状況です。
なぜなら、進捗を管理できていないということは、PDCAの「Check」が抜け落ちており、PDCAサイクルを回せていないということだからです。
上司、部下本人がリアルタイムに目標の進捗を簡単に把握できるようにしておくべきです。
この仕事ってどうやるの?
業務の無駄が 生じるタイミングとして顕著なのが、業務の指示や教育、引き継ぎのタイミングです。
一つ一つの業務に対して、「この仕事ってどうやるんですか?」という問いに対応していたら、それだけで1日が終わってしまいます。
業務の教育コスト、引き継ぎコストは最小限に留めておく必要があります。
このクレーム、失敗って前にもなかったっけ?
またよくある無駄の事例として「ナレッジ共有」ができていないことがあります。
例えば、「ナレッジ共有」ができていないと
「過去にAさんというお客さんから頂いたクレームを B さんからも受けてしまう」
「過去に C さんという社員がしてしまった失敗をDさんもしてしまう」
という状態が生じてしまい、とても無駄です。
あの仕事ってどうなっている?
中小企業で特に多いのが、「あの仕事ってどうなっている?」という無駄です。
これはタスク管理がうまくできていないことが原因です。
中小企業は日々多くの業務で忙しいですから、発生するタスクも多いです。
そのような中で、「タスクの依頼しっぱなし」「タスク漏れ」は気をつけたいところです。
なぜ先輩はあんな売れるのに、自分は全然売れないんだろう?
ある人にはできるのに、別のある人にはできない。
こんな業務のムラはないでしょうか?
これは社内研修や業務について学習する機会がないからです。
人によって前提知識はバラバラですし、スキルノウハウも違いますので、そもそも業務のムラができて当然です。
当然ですが、 容認してはいけません。
有給休暇ってどう取ったらいいの?昇給っていつどうやったらするの?
「有給休暇ってどう取ったらいいの?」「昇給っていつどうやったらするの?」
こんな疑問にいちいち答えていることも全て無駄です。
これは社内のルールがしっかり明文化されていないから生じる無駄です。
このような疑問の発生の余地が無くなるまで、しっかり具体的にルールを明文化することが重要です。
あのサービスに入るID、PASSって何だっけ?
例えば、社内でよく使うシステムにログインする際のアカウント情報をいちいち人に聞いていないでしょうか?
こういったコミュニケーションも無駄です。
機密情報の管理もしっかり行なって、無駄なコミュニケーション発生しないようにしたいものです。
社長をはじめ先輩達は何を考えているんだろう?
中小企業は特に時代の変化に敏感です。
そのため、社長の考えが朝令暮改で社員が混乱する、といった構図はよく見られます。
こういった状況で、社長の考えを深く理解した上でついてきてくれる 社員はどれくらいいるでしょうか?
「社員が社長の考えについていけない」「社長が何を考えてるのかわからない」という状況が長く続いてしまうと、社員が離職してしまうという結果になりかねません。
ただいちいち社長が朝礼で話をしたり、1on1ミーティングで社員一人一人のケアをするということは大切ですが大部分は無駄であり、効率化できます。
すぐに使える業務効率化のアイデアを事例とともにご紹介
経営計画
「この会社、チームのゴールや戦略って何だっけ?」という無駄に対して、弊社は経営計画/事業戦略をシステムで作成、共有することで社員全員が共通理解、納得感を持って業務を進められるようにしています。
厳かに冊子にして飾っている会社をたまに見かけますが、それは社員は見るのでしょうか?
いつも疑問に思います。
システムでいつでもどこでも経営計画/事業戦略を見られるようにしておくことがポイントです。
目標管理
「会社、チーム、社員個人の目標って何だっけ?」「この目標の進捗ってどうなっているっけ?」
という無駄に対して、弊社は目標管理をシステムで行っています。
会社、チーム、社員個人の目標(KGI、KPI)をピラミッド状に表示することで階層的に理解することができ、それぞれの目標の進捗度合いも円グラフと%表示で視覚的直感的に把握できるようになっています。
こうすることで、会社、チーム、社員個人の繋がった目標を視覚的に簡単に作成、管理でき、さらに各目標の進捗具合がリアルタイムでわかり、高速でPDCAを回せます。
ワークフロー、マニュアル
「この仕事ってどうやるの?」という無駄に対して、弊社はワークフロー、マニュアルをシステムで作成、管理することによって、初めての業務を依頼されても、それを見るだけで誰でもその業務をできるようになる、という状態を作れています。
そのため、ワークフロー、マニュアルは初めての人が見ても疑問が発生する余地が無いくらいに解像度高く具体的に作り込むことがポイントです。
ナレッジマネジメント
「このクレーム、失敗って前にもなかったっけ?」という無駄に対して、弊社は「事例集」をシステムで作って、よくある失敗やうまくいった事例などを蓄積しています。
これによって他の社員の失敗防止や成功の時短を実現ができているのでおすすめです。
タスク管理
「あの仕事ってどうなっている?」という無駄に対して、弊社はタスク管理をシステムで行うことで、タスクの抜け漏れ、確認などのストレス、手間をなくしています。
タスク依頼する場合は、タスクの発注者が、受注者、進捗管理者、期限、タスク詳細をシステムで入力して依頼するので、依頼される側も管理、確認がしやすくなっています。
社内研修
「なぜ先輩はあんな売れるのに、自分は全然売れないんだろう?」という業務のムラに対して、社内研修、人材育成の仕組みを作って解決しています。
例えば、セールス現場などは人によって成果の差が出やすいですよね。
そういった場合に、弊社はセールスロールプレイングの現場を動画収録しておき、誰でもいつでもどこでもそのセールスロールプレイングの収録動画を見れるようにしていたり、セールスの考え方やノウハウをEラーニングのプログラムとしてまとめているので、新人セールスマンはそれらの社内研修プログラムを見ればベテランセールスマンと同等の成績が出せるようになる、という状態を構築できています。
ルール/用語
「有給休暇ってどう取ったらいいの?昇給っていつどうやったらするの?」といったコミュニケーションの無駄に対して、弊社は社内ルールや用語の概念を明文化してシステムで確認、管理できるようにしています。
例えば、「有給休暇」とシステムで検索すればその取得方法が分かるなど、社内の誰かに聞くというコミュニケーションが削減できます。
共有アカウント
「あのサービスに入るID、PASSって何だっけ?」といったコミュニケーションの無駄に対しても、システムで検索するだけで一発でIDやパスワードなどのログイン情報を見つけられるようにして、様々なサービスのID、パスワードを一括簡単管理で探す時間を省いています。
社内ブログ
「社長をはじめ先輩達は何を考えているんだろう?」という無駄に対して、弊社は社内専用ブログによって想いや考えを共有することをしています。
社員は日々この社内専用ブログを確認しているので、社長がどんなことを考えているのか、会社はどこに向かっているのかをリアルタイムに把握することができます。
業務効率化のポイント
業務効率化のチェックポイントや弊社がどのように業務効率化を行っているのか事例を交えてご紹介しました。
いかがでしたか?
あなたの現場での業務効率化の参考になれば幸いです。
最後に、業務効率化を進めるポイントを3つにまとめます。
whyを伝える
社員の多くは時間に対してお給料という形で報酬を得ています。
なので、効率が悪い仕事のやり方をしていても、時間をかけて淡々とこなしてさえいればそもそも給料がもらえるので、「業務効率化をしなければならない」という発想に構造上なりにくいです。
ですから、社長は、「業務効率化をして目的を達成しなければならない」「なぜなら、会社はこの目的を達成しなければならいからだ」という「なぜ必要なのか=why」を徹底的に伝える必要があります。
ただ業務効率化しましょう、というだけでは業務効率化を社員は自発的に行ってくれません。
見える化する
業務効率化をするためには、業務の無理、無駄、ムラをまず洗い出さなければなりません。
具体的に何が無駄なのか、どこにムラができているのかを認識できない限りは、改善ができないからです。
そのためにも、まず誰がどんな業務を行っているのか、その業務にどれくらい時間がかかっているのか、など徹底的に洗い出して「見える化」をすることから業務効率化は始まります。
システムを使う
今はDX(デジタル化)をしておかないと時代に取り残されます。
例えば、業務を依頼する際に、依頼者と被依頼者双方が何時間も時間を取ってミーティングをするなどとても無駄です。
業務手順を動画で撮影しておいたり、テキストで誰が見ても分かるようにしておけば、それらの時間は大幅に削減できます。
このように、システムをいかに使って解決できるかが、業務効率化を進める上での障壁となります。
まとめ
業務効率化とは、業務の無理、無駄、ムラをなくして生産性を向上させることです。
決して一朝一夕ではできません。
業務効率化のためには、まず会社全体で業務効率化をする必要性を理解し、業務の無理、無駄、ムラを洗い出して、システムを活用しながら一つずつ効率化していくことという姿勢が大切です。
弊社が開発した見える化仕組み化クラウド「01組織クラウド」では、どのように業務効率化するか、そのwhyと手順をプログラムで学びながら、実際に手を動かして様々な無駄をスッキリそぎ落とし、業務効率化を行って超筋肉質な会社、チームをつくることができます。
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