離職率が高いのはなぜ?原因と改善方法を徹底解説

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大企業と比べ、リソースが圧倒的に少ない中小企業は、人材を大切にしなければいけません。
限られた人材リソースの中で、いかに離職率を下げ(会社に定着してもらい)、どれだけ生産性高く動かすかを考える必要があります。
また、離職率は新卒や中途社員が入社を決める際の検討事項のひとつでもあります。

今回は、その離職率について、計算方法や離職率が下がらない理由を徹底解説していきます。

離職率と定着率

まず、離職率と定着率について説明します。

離職率とは

離職率とは、一定期間のうちにどれくらいの人が会社を離れたのかを算出した数字です。
厚生労働省によると、離職率は下記の計算式で算出されます。

離(入)職率=「一定期間内の離(入)職者数」÷「1月1日現在の常用労働者数*(年齢階級別は6月末日現在の常用労働者数)」×100

※常用労働者数とは
事業所、企業等に所属している労働者のうち、期間を定めずに雇用されている者、1か月を超える期間を定めて雇用されている者又は調査月前の2か月にそれぞれ18日以上雇用されている者のいずれかに該当する者の数
調査項目情報ーe-Stat

ただ、離職率といっても、「全従業員のうち、3ヶ月以内に退職した割合」「入社3年目までの従業員のうち、入社から3年以内に退職した割合」など、会社によって期間と労働者の定義は異なります。
自分の会社で経験を積ませ、転職や起業を積極的に支援する会社もあり、離職率が高い=悪い会社とは限りません。

ちなみに、株式会社ウェイビーも社員の独立を積極的に支援しており、多くの社員が3年ほど勤務したのちに独立をしています。

例)2020年1月1日の時点で30人が在籍、同年に5人退職した場合
5÷30×100=16.8%

離職率の平均値

厚生労働省によると、令和2年上半期(令和2年1月~6月)の離職率は 8.5%で、前年同期と比べると、入職率が 1.2 ポイント低下しています。

職業別離職率

職業別で見てみましょう。

宿泊業,飲食サービス業」が最も離職率が高く(15.3%)、次いで「教育」、「学習支援業」(12.2%)となっています。

離職率の高い会社の特徴

先述している通り、離職率が高い=悪い会社ではありませんが、やはり「離職率」というのはどうしてもネガティブな印象を与えてしまいます。

厚生労働省の同データによると、前職を辞めた理由として

男性
1位:給料等収入が少なかった・・・9.7%
2位:職場の人間関係が好ましくなかった・・・9.0%
3位:会社の将来が不安だった・・・8.1%

女性
1位:職場の人間関係が好ましくなかった・・・12.5%
同率1位:労働時間、休日等の労働条件が悪かった・・・12.5%
3位:給料等収入が少なかった・・・9.4%

となっています。
※定年・契約期間の満了及びその他の理由(出向等を含む)を除く

離職率が高いことの悪影響

離職率が高いのは、必ずしも悪いことではありませんが、以下のような悪影響も及ぼします。

人材が集まらない

十分な売り上げも立っているし、いざ人材を確保して事業を拡大しようと思っても、
「離職率が高いということは、人間関係に問題があるのではないか?」
「仕事量が多くて大変そう…」
などと求職者は考えてしまい、なかなか入社まで辿り着きません。

人材不足で社員に負担がかかる

社員がすぐ辞めてしまうと、人手が足りない部署に人を回せなかったり、一人に対する負荷が大きくなってしまいます。
その結果、残業代が増えたり、ストレスで人間関係がギスギスしたりと、労働環境も悪くなってしまいます。

離職率の高い会社の特徴と解決策

離職率の高い会社の特徴と解決策を紹介します。

 評価がみあっていない

「あんなに頑張ったのに、褒めて貰えなかった。」
学校の成績・習い事・部活など、今までの人生でこのようなやるせない思いをしてきた方は、多いのではないでしょうか。
仕事において、労働の評価として一番わかりやすいのは「賃金」です。
賃金とは労働サービスにおける対価で、通常の市場と同様に労働者と雇用主間の需要関係によって賃金が決まっています。
労働者は、労働市場から与えられる賃金を見て、供給する労働時間を決めます。
頑張った分だけ賃金が増え、ボーナスももらえて、生活も十分にできるし貯金もできる状態であれば、辛い仕事でも多少は耐えられるかもしれません。(それでもしんどい時はあります)

一方で、体力的にも精神的にもかなり頑張っているのに、なかなか賃金が上がらないとなると、転職を考えてしまうのも無理はないでしょう。

上記のデータにもある通り、賃金少ない理由で退職する人は多くいます。
ではなぜ、労働サービスと賃金の需要と供給が合わなくなるのでしょうか?

一番の原因は、評価精度が整っていないことです。

解決策:人事評価制度を作りましょう

人事評価制度は、リソースの限られている中小企業にとって、従業員一人ひとりのパフォーマンスを高める切り札にもなります。
従業員の会社への帰属意識が高まりますし、従業員のモチベーションもどんどん高まるので、離職率を下げるのにかなり有効です。

マネジメントがうまい人は褒めることがうまいも合わせてご覧ください。

 労働環境が悪い

「仕事は結局、職場の人間関係が大事」というのを最近よく耳にします。
職場イジメや新人いびりなどで辛い思いをしている方もいるかと思います。
私も大学生の頃、新人いびりのせいでバイトを2週間で辞めたことがあります。

労働環境の改善は、人の善し悪しもありますが、例えばLGBTQを意識した環境か?性別で仕事を分けてないか?など、多様性を意識することもひとつです。

解決策:社内ルールを整備しましょう

社内ルールは、会社の風土によって様々ですが、逆に社内ルールを整備することによって、風土もまた変わっていきます。

労働環境は会社での過ごし方のみならず、業務の仕方や福利厚生なども制定できるので、未作成の方は是非作りましょう。
すでに社内ルールがある人も、時代錯誤になってはいないかなどもう一度確認してみましょう。

 


>組織化には社内ルールが重要!作り方や注意点を徹底解
社内ルールについて、こちらの記事も合わせてお読みください。

 社長の考えが伝わっていない

人は何故動いてくれるのか?と言えば、もちろん現実的にはお金も必要でしょうが、合わせて、「素晴らしい未来」も必要になります。
お金だけで人が動くのであれば、お金を現在たくさん持っている会社はうまくいくわけですが、現実はそうではないですよね。

社長は何を思って仕事をしているんだろう?
この会社はいったいどこに向かっているんだろう?
そもそもこの仕事は何に繋がっているんだろう?

未来が見えないと、社員は不安になってしまいます。
十分な賃金も大切ですが、未来が見えない会社に居ても、不安が募るばかりです。

社員が一致団結するには、社長の考えを社員に浸透させる必要があります。
経営とは人を通じて=人を動かすということです。

解決策:経営計画書を作成しましょう

未来像をしっかりと具体化・言語化したもの、そこに数字をくっつけたものが経営計画書です。
社長の思いを浸透させる役割の他にも、メリットがいくつかあります。

・経営者としての視座を変えることや経営者自身のトレーニングになる

・長期思考の習慣づけができる

・経営理念・経営目標・戦略がクリアになる

・社内外、大きな安心に繋がる

すでに計画書がある方も、ぜひ一度経営計画書を見直してみましょう。

こちらの記事も合わせてご覧ください。

経営計画書の作成から効果的な運用で会社を変える方法

まとめ

離職率が高いのは、転職によるステップアップや、独立を支援している会社も多く、一概に悪いことではありません。
ただ、外部・内部共に悪影響もあるので、離職率を下げる努力をしましょう。