クレーム対応マニュアル|クレーム対応のコツを解説します

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マニュアル 組織/仕組みづくり

顧客の数ほど趣味嗜好や考え方は違いますので、どんなに対策していても、クレームは起きてしまいます。
大切なのは、クレームが発生した後にどう対応するかです。
今回はクレームがなぜ発生するのかと、その対応について説明します。

クレームとは

クレームとは、消費者が被った不利益や損害を企業側に説明し、賠償などを請求することです。
例を挙げると、購入した商品に不良があり、別の正常な商品と交換してもらうように交渉する行為などです。
中には「クレーマー」という言葉がある通り、正当な理由なく過剰に企業を攻撃する人もいることから、正当なクレームであるのにもかかわらず、疑心暗鬼になった企業や担当者が、言いがかりと決めつけてしまうことも少なくありません。

一概にクレーマーと決めつけずに、きちんと対応することによって、企業が今まで見えていなかった「問題点」が見つかり、ビジネスチャンスに繋がると考える人もいます。
なぜクレームが発生するのかを紐解いて考えることによって、クレームをうまく利用できるようになりましょう。

なぜクレームが発生するのか

ここではクレームを発生種別で分けてご説明します。

品質の不良

ネットで注文した服に穴が空いていた、購入した食品の賞味期限が切れていたなど、品質に不良があった場合のクレームです。
約束を破ったり、お店の予約が取れていなかったなども含まれます。

お客様が不利益を被らないように、商品には正しい情報を表記する必要があります。
企業側にはクレームを発生させないよう、「有利誤認、優良誤認あるいはそれに準じる事態を避ける努力」が要求されています。

有利誤認

景品表示法第5条第2号は、事業者が、自己の供給する商品・サービスの取引において、価格その他の取引条件について、一般消費者に対し、

(1)実際のものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認されるもの

(2)競争事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認されるもの

であって、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められる表示を禁止しています(有利誤認表示の禁止)。

出展:消費者庁 有利誤認とは

つまり、値段や商品の量などに関して、実際はそうでないのに「お得」と思わせてはいけません。

例えば

・自社が不利になる他社の割引価格などを提示せず、あたかも自社が一番安く見えるように表示

・実際には他社と同程度の量しかないのに、あたかも他社より多く入っているように表示

優良誤認

景品表示法第5条第1号は、事業者が、自己の供給する商品・サービスの取引において、その品質、規格その他の内容について、一般消費者に対し、

(1)実際のものよりも著しく優良であると示すもの

(2)事実に相違して競争関係にある事業者に係るものよりも著しく優良であると示すもの

であって、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められる表示を禁止しています(優良誤認表示の禁止)。

出展:消費者庁 優良誤認とは

つまり、サービスや商品の質・規格などに関して、実際はそうでないのに、優れていると思わせてはいけません。

例えば

・海外から輸入した安物を、国産と表記

・実際には2年ほど使用したのに、未使用として販売

お客様の勘違い・不注意・過度な期待

お客様の不注意やミスでも、クレームが発生します。
例えば、ネット注文で、サイズを間違ってしまった場合です。
こちらはお客様のせいにせず、サイズを間違わないように注文させるにはどうしたらいいか?など企業側に落ち度があると考え、改善をしていきましょう。

また、「まさかこの機能・サービスは無くならないだろう」と思っていたことや、「この機能は当たり前に必要だからあるに決まっている」、そのほか「まさかそんなことにはならないだろう」というような、顧客が想定していなかったことが起こり、それに対応できないまま嫌な思いをした場合にも、クレームに発展します。

例えば、某通信会社のネットショッピングにて、「ほしいものリスト」という、個人が私的に欲しいと思ったものを登録できる機能において、通常の設定では全世界に公開されてしまう機能であったことから、知らず知らずのうちに個人の嗜好などが公開されてしまう形となり、大量のクレームが発生しました。

このケースは違法とは言えず、顧客がよく説明書や規約を読まなかった・理解し切れていないまま契約/購入してしまった場合にも起きますが、一方では説明する側の「従業員の質」や「説明すべき内容が複雑過ぎること」が原因と指摘されるケースもあります。

従業員の質が悪い

説明する側の従業員の質が悪いと、お客様に精神的苦痛を与えてしまいます。

「担当者によって言うことが変わる」

「サービスが何種類あるのか説明できない」

「聞いた質問に対して答えられる人がいない」

「言った言わない」を繰り返し、顧客が完全な納得をするまで問答を繰り返せば、顧客側に精神的な苦痛を与えてしまいます。

また、横柄な態度だった・言葉遣いが悪かった・要望を無視されたなど、お客様が「自分を蔑ろにされた・軽く見られた」と感じた時にも発生します。
日本では特に、「お客様は神様」と言われるほど、接客対応に関して過度な期待が発生しています。

接客のマニュアルや社員教育の見直しと徹底が重要です。

臨機応変に対応してくれない

社内で決まっているルールをお客様に押し付けてしまうパターンです。
例えば、「1ヶ月前までに連絡がないと解約ができない」「店内で持ち込んだ飲み物を飲んではいけない」といったように、自社のルールを理由もなく押し付けてしまうのは、怒りの原因となります。

押し付けるのではなく、「当店ではよりお食事に合うようにお飲み物も厳選してご用意しておりますので、お持ち込みいただいたお飲み物は、お召し上がりにならないようお願いいたします。」などのように、依頼形式で伝えましょう。

クレームへの対応

クレームには多くの場合、不満が伴い、怒りの生起に関わる主要な認知要素としては、

・自尊心への脅威

・他社への責任帰属

・欲求不満

が挙げられます。

顧客は商品やサービスに過失や不備を見つけ、その出来事を重要と判断し、不快に感じるため怒り、クレームへと発展します。そのクレームへの対応次第では、さらに怒りを増幅させてしまう可能性もあります。

相手の要求に耳を傾け、最善案を提案し、感情に寄り添うような対応を心がけましょう。

その一方で、本当に不当で病的なクレーマーも含まれます。その場で無条件に、相手の要求に応じてしまうと、他の顧客が差別されている状況を作り出してしまいます。そのため、クレーマーに耳を傾けて公正な判断を下すことがポイントです。

上記を踏まえた上で、下記にチャネル別クレームの特徴を記載します。

対面

直接対面でクレームを伝えに来る顧客は、かなり感情的になっている可能性があります。
不安や怒りなどネガティブな感情を直接ぶつけられてしまうので、萎縮してしまい対話ができなかったり、クレームの本質が見えない場合があります。

まずは相手の不安や怒りに寄り添い、感情を沈めた後に要求を伺うよう心がけてみてください。

電話

内容が少し複雑であったり、緊急性が高いものに利用されます。
往々にして人は不利益を伴うと感情的になりやすく、感情的な電話がかかって来る率が高いと言えます。
また、クレーマーを有効活用するために、電話でのクレームはは必ず録音をし、記録に残しておきましょう。

メール

正確に問題を解決したい人が多く利用します。
ただ、返信があまりにも遅かったり、メールの本数が多すぎると別のクレームにもつながりますので、
なるべく顧客の工数を少なくすることと、早急な返信を心がけてください。

チャット

最近はメッセンジャーやLINEなどのSNSを利用したサポートもあります。
手軽に使えるため、若者が利用することが多いです。

一方で短い文章でたくさん送れる点で、メッセージの行き違いや勘違いが生まれやすいので、注意が必要です。

まとめ

どんな業務を行なっていても、クレームは発生してしまいます。
クレームは企業が気づけなかった問題点を発見し、改善できるチャンスでもありますので、蔑ろにせずにうまく活用していきましょう。

また、クレーム用のマニュアルを準備しておくこともポイントです。

ある企業では、応対マニュアルの整備や、カスタマーサポート部署への適切な人員の選択に注意を払うとともに、企業内に於ける一定の発言権が確保されています。

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