労働集約型の個人事業主ほど早く仕組みや貯金をつくらないとリスクが巨大だ

組織/仕組みづくり
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個人事業主ははじめやすくリスクがないという嘘

休みなく土日も稼働して、遅くまで働いて、お客様に振り回されている個人事業主の方はたくさんいます。
個人事業主というと、1人で身軽というイメージがあり、独立、起業をする場合においても会社設立の場合と比べてお金もかからず、自分の人件費が何とかなれば成立するということでリスクがないことがメリットという形で説明されることがよくあります。
確かに独立、起業ということで会社設立をするよりもその費用がかからないという意味で経済面ということでお得なのはそうです。
しかしながら、年齢とともに休みなく土日も稼働して、遅くまで働いて、お客様に振り回されている、そんな働き方はできなくなります。

 

まず、最初に気持ちがついていかなくなり一気に崩れます。
個人事業主は簡単にはじめられるわけですが、それが自らの労働をベースにしていることが多く(そのためリスクがなくはじめやすいわけですが)、その労働集約性というのは、貴方にしかできないことで、貴方の稼働が前提になります。
貴方に何かがあって稼働できなくなった場合には売上はなくなってしまうという意味でとても大きなリスクがあるのです。

 

もちろん、これは個人事業主だろうが、会社だろうがその形態の問題でなく、中身の問題になるわけです。
会社であっても実質的に個人事業主(弊社の場合は個人商店と呼んでいます)と変わらない会社はたくさんあります。
つまり、労働集約的なビジネスでありながら、社長しかできないという状況にある場合には、大きなリスクがあるということです。

1人で身軽というのは大きなリスクでもある

すべての人は共通していつ、何があるかわかりません。
病気やケガの可能性に限らず稼働ができない、しにくくなるということは様々なことで起こりえます。
そのため、自らが主体となって労働集約的に働いている場合には、そのリスクの大きさをしっかりと理解することが欠かせません。

人を雇うことはリスクなのか?

人を雇うと給与を支払わないといけないとか、固定費が増すので嫌だと思う人も多くいます。
もちろんその通りなのですが、人を雇うことの見方を変えるとそれは保険やビジネスの持続性を高めることになっているとも言えるのです。
貴方でない人でもできる仕組みをつくることによって、貴方に何かあったときでも売上がなくならない状況をつくることが大切になります。
人を雇うというのは拡大という側面だけでなく、守りの意味においてもとても重要な視点になります。

労働集約で代表1人なのに利益が小さい場合には本当に注意

労働集約のビジネスの場合には、代表の稼働に限界がきたらそこでお終いになります。
高い利益を生み出せているビジネスならしっかりと利益を出して貯金などすることでリスクに備えることもできますが、これが売上、利益において大したことなく数百万円ですというような話になってしまうと、そもそもの生活ができるのか?ということもそうですが、年齢とともに気力、体力が落ちていくことやリスクなど鑑みると早々動きを変えないとよくない結果に陥ってしまうことが容易に想像つくわけです。

 

年齢的に30-40代で独立をして数年経っているのに売上が小さい、利益が小さい個人事業主の方は本当に注意が必要だと思っています。
無理がある程度できる今の状況で売上、利益が小さいというのは、より状況がよくなくなっていくことの方が多い中では致命傷になりかねません。

労働集約性を薄めたり、ストックの売上構造に変えていく

人を雇う以外の選択として、労働集約性を薄めていくこともあります。
商品、サービスを労働という時間の提供から変えていくということです。
何かを買っていただくと必ず一定の稼働が必要になるという場合で、1人でやっているとリスクがあったわけです。
何かを買っていただくと、できあがっているものを提供するだけで稼働はない(つくりあげるまでに時間はかかるわけですが)という構造に変えることを考えるわけです。

 

また、売上構造としても単発の仕事をとりつづけるモデルの場合には色々な不安を抱え続けることになり精神衛生的によくないです。
そのため、早いタイミングからストックの形で売上が増えていくような状況をつくることを意識するべきです。

 

個人事業主ほど、肉体労働的な発想はやめて知的労働に変えないと詰んでしまうと思っています。
人を雇うことや、ビジネスモデルを変えること、仕組みをつくることなどを早くから意識をして取組をしていくべきです。