人口が増え続けていた時代というのは、人口の増加に応じて経済そのものがどんどん大きくなっていました。そのため会社を大きくする、事業を大きくするということがとてもしやすかったとも言えます。
しかし、日本においては人口が減りはじめて20年近く経過しています。今後ますます人口は減っていきます。人口が減るということは経済は小さくなるので、会社、事業をどんどん大きくしていけるかといえば難しい時代になったともいえます。
人口というのはそれだけ経済においては重要な意味を持つわけです。
もちろん、どんな時代でも新しく大きくなるニーズなどはありますので、会社を大きくしたり、事業を大きくすることができないという意味ではありません。
ここで申し上げたいのは、多くの経営者においては拡大という前提ではなく、小さい状態であることが強みになるということを理解して、小さくても強い状態を目指されるとよいのではと思っています。小さいことで経営者の幸せを担保することもしやすくなります。
小さいと経営者の2つの最大の悩みがなくなる?
経営者の悩みはお金、人の問題にいきつきます。
お金というのは売上が思うように上がらないということや、それに絡み支払いに追われるなどの資金繰りの問題です。
人の問題というのは、慢性的な人手不足や、採用ができない、採用しても人が定着しない、採用した人が全然仕事ができない、育たないということです。
どちらの悩みに対しても、小さいということは根本的に良い状態をつくることができます。
小さいというのは、例えば、経営者が1人で会社をやっているとします。
誰も雇用をしていないということです。この場合には毎月かかる経費というのは経営者1人しかいませんので、かなり低く抑えることができます。そのため必要になる売上自体も小さくてもよいということになります。※もちろん会社経営の目的は会社を小さくして黒字にするということではないのですが、多くの経営者が売上に追われて大変ストレスを抱えていることを考えると、まずの前提としてストレスのかからない状態をつくっていくことが大切だと思っています。
また、人を雇っていませんので人に関する経営者のよくある悩みというのはほとんど生じることがありません。
人を雇ったことのある人ならわかると思いますが、人を雇うということはとても大変なことです。固定費は上がりますし、雇った人が仕事ができる、できないに関係なく給与を払わないといけませんし、辞めてもらうこともできません。
そのため、極力、人を雇わないでビジネスがうまく回るように考えていくことはとても大切です。現在はそもそも人を採用すること自体がとても難しくなっていることもあります。
右肩上がりの成長だけが会社成長ではない
これまでの会社経営において成功ケース、目指すべき目標がどうしても会社を拡大させる、社員を増やす、売上を右肩で伸ばし続けるといった、終わりのない成長が前提にあったように思います。この前提がダメということではもちろんなく、この前提以外の前提が会社経営にはあってもよいということと、時代を見たときには小さいことが強みだという前提がとても合理的になってきたということがあります。
とはいえ、ただ小さいではないダメ
小さいことが強みになるわけですが、ただ小さければよいかというとそれは違います。小さいのですが、筋肉質という状態が欠かせません。筋肉質というのは無駄がないということでとても効率的、生産性高くやっているということです。
小さいので、場合によっては経営者1人しかいないとしたら、この会社ができることは経営者1人の時間の中でできることが基本になります。そのため、経営者は自らの限られた時間の中で何をすることが最も重要なことなのか(大きな成果、売上を出すことができるのか)、何をしてはいけないのかということを明確にすることが必要です。1人しかいないのに経営者がやるべきことでないことをやっているとなれば途端にこの小さな会社の効率、生産性は落ちてしまうわけです。
基本的には誰がやっても結果が変わらないことは最大限ITにより自動でできるような仕組みをつくりつつ、ITで対応できないことは外注などの仕組みをつくり(固定費でなく変動費)対応をしていくべきです。
小さい会社の経営者がITに関しての投資や意識がなければこの時点で効率性、生産性は担保されません。小さいからこそ徹底的に効率化、仕組み化をしないといけません。
小さいことは固定費を下げることができるので、固定費があまりかからないので売上がなくても何とかなってしまうということで頑張らない状況をつくってしまうとも言えます。
小さいけど、生産性が全然ない状態では意味がありませんので、小さい会社ほど効率化のために経営者がどうするべきかを考え抜き、仕組みを徹底的につくることが欠かせないのです。
弊社は経営者、個人事業主がどのように考えて、何をしていけば会社の成長、成果に繋がるのか、お金、時間、余裕持ちのとても強い会社、個人事業主になることができるのか知っております。
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